かみさま かみさま
キミが最期に見た空は綺麗でしたか?
現実に於いて
「・・・・・・・。」
見慣れた天井がそこにあった。
昨日そのまま寝てしまったんだろう。
だるい身体を起こして煙草を一本口に咥える。
久しぶりにアイツの夢を見た。
俺もアイツもガキだったときの昔の。
バカみたいに笑って、野山駆け回って。
幸せな夢だ。懐かしい夢だ。
でもある意味。
肺に入れた有毒物質を吐き出して机に上に
どかりと足をあずける。
口元が痙攣したように引き攣った。
「―――――残酷な夢だわな。」
誰に聞かすも無く一人ごちる。
紫煙だけが弱々しく高く上っていった。
ジリリリリリ
「ちっ。」
古びた電話が耳障りな音を上げて鳴る。
もう換え時かもしれない。
そんなことを思いながら足で電話を寄せて受話器を取る。
まぁ、取る前から誰かわかってるけど。
「・・・はい、こちら医院。」
「か?!」
「俺以外誰がいるっつーんだよ、土方。」
「うるせぇ!とにかく今すぐ来い!場所は池田屋だ!」
「今日は休診なんだけど。」
「怪我人でてんだぞ?!早く来いよ!!」
「ちょっ」
プッ・・・ツー、ツー、ツー・・・・
「・・・・・相変わらず強引だ。」
煙草を灰皿に押し付けて立ち上がる。
「しゃーねぇな、行くか。」
持って行くものは医療鞄に煙草だけ有れば良い。
俺みたいな町医者を頼るくらいだ。
負傷者と言ってもそれほど酷くは無いだろう。
よれた白衣を引っ掛けて家を出る。
外はもう昼も過ぎて人通りは少ない。
雲ひとつ無い青い空は天人の船が泳いでいた。
気まぐれ原作沿い連載(?)
気まぐれなんで気まぐれに更新されたりされなかったり。
医者主人公って・・・・・・・どうですか?(ちなみにタイトルは東京事変から)