骸 さんと夏祭りに行った時である。八時に並盛神社で待ち合わせだったのだが、祭りと聞いてついはしゃいでしまい約束の時間よりも三十分も早く来てしまった。当然骸さんの姿はなく、開催地でもない神社には人の影すらない・・・・はずなのだが。 「・・・・・・・・・・。」 「・・・・・・。」 二歩先には黒髪に赤い目をした青年。多分骸さんと同じくらいの年だろう。服装は魔女っ子が着るような長いローブで優雅に足を組んで浮いていた。いや文字通りふわふわ浮いているのである。沖田さんから受ける日々の 「Where is here?」 「そーですねぇ人生って難しいですよね。私も沖田さんとこれからも一緒にいられるか不安ですよ。いつ殺されるかヒヤヒヤです。」 「What you say is not understood at all.」 「幽霊さんもそう思います?ですよねー沖田さんやり過ぎですよねー。」 「I will carry through to the last. 」 「あぁ安心してください。今から来る骸さんがきっと幽霊さんを助けてくれますよ。」 「It has understood. If so, I also have the idea.」 「そう言うの専門な人ですから。六道輪廻とか。あ、でも幽霊さんクリスチャンだからダメかな。まぁどうにでもなりますって。」 「It has died anyway, and, in this case, even you are good.」 「お互い頑張りましょう!」 「I am possessed to you.」 「へあ?」 なんかすごくイイ笑顔をしている。コレはもしや意思の疎通が出来たのかもしれない。やっぱり人間やれば言葉なんていらないのだ。私もにっこり笑い返していると幽霊さんは消えてしまった。もしやコレは俗に言う成仏?不思議に思ってしばらく考えていたが骸さんがきた事で本来の目的を思い出しその事は頭の隅に追いやられる。幽霊さんも気になるけれど祭りのほうが大切だ。幽霊さんは成仏したのだし色々考えたって私には彼が成仏した事しかわからない。それなら祭りを楽しんだ方が何倍も有意義だ。 祭りを十二分に楽しんだ私は骸さんと並んで元来た道を歩いていた。不意に骸さんが「そういえば」と何か思い出したような口振りだったので「どうしたんですか?」と気軽に声をかけると彼は随分と真面目な顔をして私を見るのだ。 「さっきから気になってたんですが何では幽霊に取り憑かれているんですか?」 「・・・・・・・・・・・・・。」 沈黙したまま鏡を取り出して覗いてみると背後にやたら見知った顔の幽霊さんがにっこり笑って手を振っていた。私が絶叫したのは言うまでもない。そしてどうでもいい話ではあるがその後リドルさん(幽霊さんはトム・リドルと言うらしい)は順風満帆に私に取り憑きこの世を謳歌しながら今もベッドで煎餅を齧っている。 |
神 社 ゆ う れ い