「うわ―――――――――――――!!!!!!!!!!」
のけたたましい叫び声に同室の人は勿論、隣の部屋の人達までが
ベットから転げ落ちながらやってきた。
習慣の悲劇
「本当に心臓が飛び出るかと思ったよ。」
朝食を食べながらロンが言った言葉には申し訳なさそうに“ごめん”と謝る。
グリフィンドールの席ではその話でもちきりだ。
「悪い夢でも見たの?」
僕の問いには顔を青くした。
「悪夢なんてもんじゃねぇよ。かなりヤバイ夢。」
“思い出しただけで夢でよかったって思うよ”と言って
はベーコンを食べる。
音の一切を立てないで食べるその姿は非の打ち所も無いくらい行儀良い。
そして容姿もかなり良かったりする。
滑らかな白い陶器みたいな肌とそれと対照的な漆黒の不揃い切られた髪。
眼帯で隠されてない右の長い睫毛から覗く赤い瞳は宝石のように深く明るい。
すっと通った鼻筋に荒れ1つ無い唇。
『綺麗』という言葉はこの人のためにあるのではないかと思うほど
は整った顔をしていた。
そんな近寄りがたい容姿だけど性格はかなり庶民的なことが昨日話していてわかった。
「おい、ハリーどうしたんだよ。大丈夫か?」
魅入っていた僕にが不思議そうに声をかけた。
「な、なんでもない。それよりどんな夢だったの?」
慌てて話を逸らした。
に魅入っていたなんて死んでもいえないよ・・・・。
「あ?あぁマジ最悪。
朝起きたら仕事する時間とっくに過ぎててさ」
「仕事してたの?学校じゃなくて?」
ロンが意外そうにを見つめた。
「俺は学校に行ったことはねぇよ。
それに『してた』んじゃなくて『してる』んだ。
現在進行形。」
「まぁそんな事はどうでもいいや。
そんで慌てて仕事場に行くのさ。
そしたら、むの・・・いや上司が女装してて
至極笑顔で『やぁ、待っていたよ。』って
言われて抱きしめられそうになったところで目が覚めた。」
「「・・・・・・・・・・・。(うわぁ・・・微妙。)」」
というか、って意外と想像心豊かなんだね・・・。
「絶対今日は厄日だ。」
嫌そうにごちるとはまた食べ始めた。
このときが言った台詞が現実になるなんて微塵にも思わなかった。
―― だめだめあとがき―――――――
大佐再び。