あの後
気が付いたらボグワーツに着いてて
あれよあれよと言ううちに寮の組み分けまできてしまった。
組み分け帽子と錬金術師
大広間には沢山の上級生が椅子に座っていた。
天井は黒い空に星が点々と輝いている。
「本当の空に見えるように魔法がかけられているのよ。」
唖然と上を見つめてるとハー子が1つ1つ教えてくれた。
ホントにハー子は物知りだな。
「あ、マクゴナガル先生が何か持ってきたわよ。」
“ほら。”とハー子が指す先には
マクゴナガル先生が古ぼけた帽子を椅子の上に持ってきて置いていた。
なにすんだろ、と思ってる間にその帽子は
歌いだした。
ありえねぇだろ!!
いくら魔法ったって限度があんだろ!
そうか!!
帽子の中に小型の音声機具が入ってんだな!?
「名前を呼ばれたら帽子をかぶって椅子に座りなさい。」
マクゴナガル先生の鋭い声が響く。
「アボット・ハンナ」
「ボーンズ・スーザン」
次々に名前を呼ばれていきその度に帽子は寮名を叫んでいった。
「グレンジャー・ハーマイオニー」
「ハー子がんばれよ!」
こそっと小声で言うとハー子は頷いて椅子の方に駆けて行った。
『グリフィンドール!』
帽子がそう叫ぶとハー子は嬉しそうにグリフィンドール席に行った。
その途中に俺と目が合い手を振ってくれた。
ハー子俺もがんばるよ!
そんな事を考えているうちにも新入生達は次々と寮決めを終えていく。
「ポッター・ハリー」の時は急に広間が静かになった。
【ハリー・ポッター】
魔法界ではかなり有名だと昨日ジジイがいっていた。
なんでも『例のあの人』とかって言う闇の魔法使いに打ち勝ったとか。
だからといってこんなに静かにされたら居心地悪いだろうなぁ。
少ししてから帽子は『グリフィンドール』と叫んだ。
「・」
とうとう呼ばれちゃったよ!!
かなり緊張すんだけど・・・;
ギクシャクしながら歩くと周りがこそこそ俺を見ながら話すのが目に入った。
どーせ歩き方へんですよ!
しょうがねぇだろ!!!緊張してんだよ!!
なんとか椅子までたどり着くといきなり帽子がしゃべった。
「ほぅ錬金術師が入学するなんて前代未聞。」
・・・・・・・録音じゃねぇのかよ?!!
「魔法だといっとるだろぅ?」
げっ!!人の心ん中読んできたよ、これ!
「コレとか言うな。
それにしても君もまた難しい・・・。
才能もある。頭はかなり良い。
勇敢でもあるが・・・過去の事を気にしすぎている。」
「・・・。」
「何故そうなったのかはわしにはわからん。
君の心はかなりガードが固い。
しかし、それと同じくらい脆くもある。」
「・・・何が言いたい。」
「君には友達が必要のようだ。
君の心を支えてくれるような真の友が。
ここはスリザリンのところだが・・・むしろ、
グリフィンドール!!」
爆発するくらいの歓声が広間全体に響く。
「 」
その中低い帽子の声は掻き消えそうなくらい小さかく短い言葉だったが
俺の心を掴むには十分だった。。
グリフィンドール席に着くとだいたいの人に握手を求められた。(なんで?!)
「!!」
振り向くとハー子が思いっきり手を振っていた。
「こっちよ!」
ハー子は自分の席の隣に座るよう合図した。
「やったわね!同じ寮よ!!」
ハー子は嬉しそうに話しかけてきた。
うん、俺も嬉しい。
それからジジイの歓迎の言葉があり、その後空の皿からご馳走が出た。
おそるべし!魔法!!
「ねぇ君、僕はハリー・ポッター。君の名前もう1度聞いてもいいかなぁ?」
急に反対側の隣に離しかけられた。
すこし照れくさそうに聞かれてこっちまで照れてしまった。
「あぁ、俺は・。でいいぜ。」
「僕もハリーでいいよ。」
「僕はロナルド・ウィーズリー!ロンでいいよ!」
ハリーの後ろから赤毛ののっぽがひょこっと顔を出した。
「おう、よろしくロン。」
にっこり笑ったら2人以外の他の生徒まで顔を赤くして顔を逸らした。
なんなんだよ!!
俺の笑顔は公害かよ!!!
「まったく・・・わけわかんねぇ。」
「何か言った?」
ハー子が不思議そうに問いかけた言葉に笑って“何でもない。”といっといた。
「それより食べようぜ。」
「そうね。あ、あれ美味しそう!!」
その後は何も無かったように食べまくった。
最後に言った帽子の言葉が気になって味はあまり覚えていない。
「マジわけわかんねぇよ・・・・。」
俺の呟きは誰にも聞かれることは無かった。
『それから、君の父上がどうであれ君は君だ。それを忘れてはいけないよ。』
―――― だめだめあとがき――――――――――
やっと組み分け。
主人公の父上はあの人です。(笑)