母さんが大好きだった。
いつも笑ってて
怒るときは怒って
でも最後には笑って頭を撫でてくれた
〜序章〜
物心ついた時には父さんはいなく
母さんと二人暮らし
でも少しも寂しくなくて
笑いが絶えることは無かった
『青空』のように鮮やかに笑う人だったからかもしれない
俺は母さんが泣いたところを見たことがなかった
いつも高らかに笑っていた
とにかく強くて優しい母さんが俺は大好きで
実を云うと俺の世界は母さんを中心に回っていた
母さんが死んだのは俺が6歳の時だった
病気だったらしい
お医者様は哀れむようにそう話してくれた
不治の病だった、と
そんなの当時6歳だった俺にわかる筈もなく
キョトンとした顔でお医者様をみていた記憶がある
棺の中の母さんは、無表情に眠っていた
その姿はただ眠っているようで起こせば起きるんじゃないかと思った
「母さん、起きてよ。」
少し揺すってみた
「もうとっくに朝は過ぎてるよ。」
ちょっと強く揺する
起きる気配が無い
「、もうお母さんは亡くなっているの。」
近くにいた村のおばさんが泣きながら俺を抱きしめた
他の人も声をかみ殺しながら泣いていた
視線だけを母さんに向けた
『青空』のような笑顔は化石となり
ただただ、瞳を硬く閉じ何も答えてはくれない
そのとき
やっと母さんが死んだことを理解した
母さんが大好きだった
とてもとても大好きで
とてもとても大切で
とてもとても会いたかった
そんな俺が【錬金術】を知ったのは8歳のときだ
そして錬金術のタブーである【人体練成】をしたのは
その2年後の 10歳のことだ
会いたいがために
神に背いた俺は
愚かですか?
ねぇ神様・・・・・
――― ダメダメあとがき ―――――――――――――――――
ついにやってしまいました!!!ハリポ+鋼設定。
石投げないで下さい!!!